[2008.1.10] -[政策と実績・子育て・教育・議会報告]
12月議会の最終日、新日本婦人の会交野支部から提出された「子どもの医療費助成を就学前まで引き上げることを求める請願」の審議が行われ、日本共産党などが賛成しましたが、自民党・公明党・市民クラブなどが反対し、賛成少数で不採択となりました。
この請願には約5千人の署名が集まり、府下でも就学前まで助成の自治体が広がるなか、不採択となったことに市民の怒りが広がっています。
交野市では、現在4歳未満(通院)までしか医療費の助成がなく、せめて小学校就学まで助成を引き上げてほしいとの声が高まり、今回の請願は4,916名の署名を添えて提出されました。
大阪府下でも、枚方市・寝屋川市・高槻市が平成19年10月から、大東市・東大阪市が平成20年4月から就学前まで助成を広げるなど、拡充がすすんでいます。
日本共産党議員団は、この請願の紹介議員として、4歳以降も集団生活で病気にかかりやすい時期であり、就学前まで助成を引き上げて子育て支援をすすめるべきだと求めました。
採決の結果、日本共産党の3名(中上・さかの・さらがい)と栗原議員・坂本議員が賛成をしました。しかし、市会議員選挙で「就学前まで医療費を無料に」と公約していた公明党や、自民党、市民クラブなどが「市の財政状況が厳しく、就学前までの助成は時期尚早である」と反対し、賛成少数で不採択となりました。
今後、子育て支援の願いにどう応えていくのか、市議会での真剣な議論が求められます。
日本共産党の財源についての提案
(栗原議員の質問に対するさらがい議員の答弁より)
医療費助成を1歳引き上げるには1500~1600万円、就学前までは3500~4000万円が必要となる。
その財源としては、
①平成20年4月から国の医療制度改革により、市の負担してきた乳幼児医療費が約1000万円軽減される。
②一般会計の「基本健康診査」が今年度で廃止され、国保会計の「特定健診」に切り替えられる。これに伴い一般会計の2700万円の負担がなくなる。
③「財政健全化計画の見直し」では、今後の新たなニーズに対応するため、平成20年~22年度の予備的経費を約1億8千万円見込んでいる。
④平成22年度の市の積立基金を当初(平成16年度時)は、8億8千万円としていたが、平成19年8月の見直しでは、6億2千万円を上積みして15億円を残すことにしている。
以上の財源から一部をまわせば、就学前までの助成は可能である。財政が厳しいもとでも、市が子育てや市民のくらしを応援する姿勢に立つことが求められている。