[2008.4.10] -[政策と実績・くらし・福祉・議会報告]
4月から、後期高齢者医療制度が始まりました。年金からの保険料天引きと差別医療に“年寄りは早く死ねということか”と怒りの声が上がっています。日本共産党中上さち子議員は、一般質問で後期高齢者の保険料軽減を市に求めました。
75歳以上の人は、後期高齢者医療制度に強制加入となります。交野市では、4月から6千人近くが後期高齢者医療に移行となります。
保険料は年金から天引きされるなど、すべての高齢者は保険料を徴収されます。
そして、収入がない人でも均等割として、一人年間14,224円の保険料を徴収されます(資料1)。これまで、家族に扶養されていて保険料を払う必要がなかった人(交野市では641人)も、1人ひとりが保険料を払わなければなりません。現在、扶養されている人の保険料は特例の軽減がありますが、2年後には保険料は全額の徴収となります。(資料2)。
さらに、保険料は2年ごとの改定で、医療費や75歳以上の人が増えると値上げされることになります。
日本共産党は、高齢者の負担増となる保険料の軽減を求めました。しかし市は、「財政健全化に取り組んでおり、難しい」と答弁しました。高齢者の暮らしを守ることよりも財政健全化を優先する姿勢は、自治体の役割を放棄するものではないでしょうか。
*千葉県の浦安市では、高齢者の負担軽減として1人に年間1万円を支給します。
制度のねらいは、高齢者の医療費を大幅に削減することです。しかし、日本の医療費水準は、すでにOECD(経済協力開発機構)30カ国中22番目の低さです。政府はもともと医療費が低すぎることをたださずに、高齢者をひとつの保険に押し込め死ぬまで保険料を払わせる制度をつくりました。高齢者医療費は、道路財源や5兆円もの軍事費を削減すれば十分うまれます。
日本共産党は、高齢者の命と尊厳を踏みにじる制度の廃止を国に強く求めます。