交野市は6月議会に、下水道使用料・自転車駐車場使用料の値上げを提案しようとしています。税金が上がり、物価も上がっている中で、公共料金の値上げは、市民の暮らしに負担を押し付けるものとなります。市民の暮らしを守るのが、自治体の役割ではないでしょうか。日本共産党は、公共料金の値上げの中止を求めていきます。
下水道使用料は現在でも、府下で3番目に高い料金となっています。20%程度の値上げを行えば、府下で一番高い料金となります(別表1)。
市は、「下水道会計は、独立採算制が原則であり、下水道汚水処理にかかる費用は、下水道使用料でまかなう」との考えで、今後数回の値上げを行おうとしています。今回の値上げもその一環です。下水道使用料は、下水道処理が始まってから8回の値上げが実施されてきましたが、別表2の通り、この間使用料の対象経費が拡大されてきました。市は、経費回収率100%をめざすとし、維持管理費と元利償還額(下水道整備のための借金返済額)の100%を使用料でまかなおうとしています。
下水道整備は人口比で93%まで普及しており、整備費用の借金返済には、一定の税金を投入すべきです。しかし、この数年、一般会計から下水道会計への繰入金が減らされつづけ、さらに今後も減らそうとしています。(別表3)
日本共産党は、下水道使用料の値上げでなく、一般会計から下水道会計に以前どおりの金額を繰入れるべきと考えています。一般会計は現在黒字であり、今後さらに改善される方向にあるからです。
市は6月議会に、自転車駐車場使用料の値上げを提案しようとしています。しかし、自転車駐車場は黒字経営です。管理はシルバー人材センターに委託し、使用料収入は市に入ります。
18年度は、自転車駐車場の使用料収入は10700万円、土地借地料1952万円、シルバー人材センターへの委託料7660万円、差し引き1088万円の黒字となっています。
値上げの理由は、どこにもありません。
保育料は、平成17年に1人2000円の値上げが行われたばかり。それなのに、さらに1人2500円の値上げを行おうとしています。
市は、「国の保育料基準の62~63%しか徴収していないから、国基準の70%まで徴収したい」との考えです。
国の基準が高すぎるから、多くの市町村で国基準より低い料金設定をおこなっています。市は今後、幼児問題対策審議会に諮り、値上げの検討に入っていきます。
交野市は、子どもの医療費助成や妊婦健診の公費負担回数において、近隣他市より大きく遅れています。そのうえに、保育料の値上げは、子育て世代に大きな負担となります。日本共産党は、安心して子育てと仕事が両立できるためにも、保育料の値上げ中止を求めていきます。
ゆうゆうセンター・総合体育施設・青年の家などの施設の利用料の値上げが、5月号広報で発表されました。
利用料を徴収している施設は、平成18年度より、指定管理者制度が導入され、今までより経費が随分低く押さえられています。値上げする理由はありません。
これから益々市民活動が活発に行われていくことが期待されています。そのような時に、公共の施設こそ低い料金で提供することが求められています。