[2008.9.11] -[政策と実績・くらし・福祉・議会報告]
9月議会の初日、下水道使用料の6.49%値上げ案について本会議での採決が行われました。
日本共産党は、「いまでも高い下水道使用料を、市民の暮らしが大変なときに値上げするべきではない」と、値上げに反対しました。値上げに反対したのは日本共産党のみで、賛成多数で値上げ案が可決されました。
市は当初、6月議会に下水道使用料の11.4%値上げを提案しました。
これに対して、市民から値上げの中止を求める署名が6158筆提出され、値上げ反対の声が高まるなか、7月30日の都市環境福祉常任委員会では、6.49%の値上げとする修正案が可決されました。
9月8日の本会議では、この6.49%値上げについて、討論と採決がありました。
日本共産党を代表して、さらがい議員が反対討論をおこない、「市民に負担をおしつける使用料値上げはすべきでない」と主張しました(要旨は下記の通り)。
賛成討論として、栗原議員が「汚水処理の費用は、使用した人が払うのが当然で、値上げはやむを得ない。市民は節水で自衛してほしい」と主張。また、前波議員は値上げ賛成の立場で「下水道の健全化を考えれば、市の提案通り11.4%値上げするのが適当」と主張しました。その他の討論はなく、賛成多数で6.49%の値上げ案が可決されました。
値上げに反対したのは、日本共産のみでした。
来年4月から、6.49%の値上げが実施されます。
日本共産党の反対討論(要旨)
市は、下水道使用料を11.4%値上げする提案をした。これが実施されれば、交野市の下水道使用料は、府下2番目の高さとなる(現在は4番目)。
第一に、いま物価の上昇、社会保障の切捨てにより、市民のくらしが大変になっている。さらに市は、来年度から自転車駐輪場、公共施設の利用料、保育料を値上げする計画である。市民からは「暮らしを守ってほしい」と、値上げ中止を求める署名が6158名分提出されている。市は、市民の切実な声に耳を傾けるべきである。
第二に、下水道は市内の93%に普及し、安全衛生や河川の環境を守る重要な公共事業である。だからこそ、市はこれまで下水道整備の借入金の返済のため、一般会計から下水道会計に繰り入れを行ってきた。最近5年間では、年間4億1千万円から7億2千万円を一般会計から繰り入れている。
市は今後、繰り入れを大幅に削減し、下水道整備の借入金の返済のため使用料を値上げしようとしている。今後、これまでと同程度の繰り入れを続ければ、使用料をひきあげる必要はない。
第三に、市の財政健全化計画が平成22年度までしか示されていない現状で、下水道使用料の改定のみ先行するのは適切でない。また、市の財政は平成19年度の決算で、下水道会計の資金不足比率を含めて、どの指標でも国の定めた「早期健全化基準」、「財政再生基準」には該当しない。財政危機を理由にした市民への負担おしつけには納得できない。
また、修正案は、値上げ幅を6.49%と、市の案より下げているものの、市民に新たな負担を強いる点では変わらず、平成24年度の大幅な値上げにもつながる内容であり反対する。