[2009.1.23] -[議会報告]
厚労省は4月から、介護サービスの給付削減を目的に介護認定システムの変更を予定しています。新システムでは、現在の介護度より低く判定される恐れがあり、医師会や家族会から批判が出ています。
中上さち子議員は、利用者の実態に即した介護認定やサービスを今後も行うよう市に求めました。
新システムには認定調査項目の変更(資料1)が含まれています。
削られた調査項目には、認知症関連行動で、介護者が目を離せず手間がかる行動、「暴言暴行」、「不潔行為」、「異食行動」などが含まれています。これでは、認知症の介護実態が反映されにくいものとなります。また、「じょくそう」の有無という要介護者の身体状況全般や介護現状を知る上で、象徴的な状態もはずされています。
調査項目の見直しは、認定審査会の判定にも影響を与え、認定に生活実態が十分に把握されない事態が起きるおそれがあります。
現行では「要介護」「要支援」の境目の人については、コンピューターの一次判定で「要介護1相当」とした後、認定審査会で「要介護1」「要支援2」に分けていました。ところが新システムでは、いきなりコンピューターによる判定で「要介護1」「要支援2」に分けられてしまいます。
市は、「主治医の意見書や特記事項を踏まえ認定審査会で2次判定を行う」としていますが、認定審査会での柔軟な対応も難しくなることが予想されます。
又全国のモデル事業の中で、一次判定が低く出る傾向にあることが明らかになっており、従来なら「要介護」だった人が機械的に「要支援」の判定となる恐れがあります。
なお、日本共産党は介護認定システム変更にかかわる補正予算に反対をしました。
国・府は、給付費を抑える目的で見直しをすすめています。特に訪問介護では内容が制限されてきています。「散歩介助は認められない」、「病院に連れて行ってもらったら、病院内は別料金を請求された」、「電球の交換はしてもらえたが、カーペットなどの敷き替えは断られた」など、府のマニュアルにもとづく介護サービスでは、これまでのサービスを対象外とすることがおきています。このような状況について市は、「利用者の状況を踏まえ、必要な場合は提供している」と答弁しましたが、日本共産党は今後も、高齢者の生活を壊すことにつながるサービスのとりあげは行わないように要求しました。
【質問】市民の生活は大変厳しく、上下水道の料金が市民生活の大きな負担になっている。せめて低所得者や福祉施設への減免制度が必要ではないか。
【答弁】大阪府下33市のうち、15市が水道・下水道料金の福祉減免を実施している(*参考1・2)。しかし本市では、既存事業の見直しを進めているところであり、現時点では料金の減免は難しい。
【要望】特に交野市の下水道料金は府下2番目に高く、低所得者の生活や福祉施設の運営も圧迫している。現在交野市では、減免制度がなく、切実な福祉の施策として、減免制度の実施を強く要望する。