[2009.3.17] -[議会報告]
アメリカ発の金融危機により、昨年秋より経済状況が急激に悪化してきました。交野市内には、1,893の事業所・企業がありますが、すべてが中小企業であり、その中で小規模企業者が88%を占めています。(従業員300人以下が中小企業、従業員が20人以下が小規模企業)
経営悪化に対して、融資制度の改善を中心に要望を行いました。
(1)交野市の小規模企業者への融資制度は、無担保無保証人で貸付限度額300万円、返済期間5年、貸付金利1.6%となっています。市の補助制度は、「信用保証協会の信用保証料を補助率100%で限度額10万円まで」となっています。
日本共産党は、平成19年12月末で廃止した利子補給制度「毎月の融資返済利子の75%で、月の限度額3万円を補給」の復活を要望しました。
(2)大阪府の小規模資金の融資制度は、無担保無保証人で貸付限度額1250万円、返済期間7年、貸付金利1.6%となっています。市の補助制度は、「信用保証協会の信用保証料を、一部補助、限度額5万円まで」となっています。(表参照)
日本共産党は、保証料補助を市の融資制度の補助と同じにように補助率100%、限度額10万円にするように、また利子補給を求めました。
(3)景気悪化を受けて昨年10月より大阪府の「緊急経営対策資金」がスタートしました。無担保無保証人で貸付限度額1250万円、返済期間7年、貸付金利1.4%となっています。この制度への市の補助制度はありません。
市として、保証料補助と利子補給を実施することを求めました。
(4)中小企業が生産量の減少などで、労働者を一時的に休業させる場合、国が休業手当の4/5を助成する「中小企業緊急雇用安定助成金制度」が実施されています。他市では残りの1/5を市で助成する制度が実現できています。交野市での実施の検討を求めました。
(5)北大阪商工会議所が市内の工業会会員を対象に今年1月にアンケート調査を実施しています。今回の不況について、「現在影響を受けている」が51.2%、「これから影響が考えられる」が48.8%であり、まったく影響がないと答えた事業所はありませんでした。このアンケート調査には、約の40企業が回答しています。
景気悪化がさらに進むときだからこそ緊急対策が求められており、また、長期的な産業活性化方針の確立も必要となっています。日本共産党は、そのために「市内全事業所の実態調査」の実施を求めました。
(6)巨額の金額を投入している第2京阪道路の建設が、来年3月末開通をめざし進められています。しかし、地元企業の参入がほとんどできていない状況となっています。第2京阪道路は高速道路、一般道路、副道、自転車歩行者道、植樹帯から構成されています。道路開通後は維持、補修工事も必要となります。
日本共産党は、道路開通後も含めて、地元企業に仕事が回るように、市として国等の事業者に申し入れることを要望しました。