[2009.4.2] -[議会報告]
市は、第4期介護保険事業計画(H21年度から23年度)策定にむけ事業所等にアンケートを行いました。回答の中で、受けにくいサービスとして施設入所が上げられています。また、介護認定の経過に対し疑問の声も上がっています。中上議員は、施設待機者の解消や介護認定の情報提供を市に求めました。
昨年4月の調査では、交野市内の4つの特別養護老人ホームの入所待機者は、実数で160人となっています。しかし、第4期交野市介護保険事業計画の整備目標では、小規模特別養護老人ホームで22名、従来型特別養護老人ホーム14名で合わせても36名増のみとなっています。待機者の解消にはほど遠い整備計画です。
待機者が増えている理由について市は、「将来の介護の重度化を考えて、念のために申し込みをしている人もいるのが実態である」と答弁しています。
しかし、市はこれまで、特養施設は民間であるという事で、施設の入所希望や待機の状況などについて実態調査を行っていません。
このままでは、発足時から言われてきた「保険あって介護なし」の保険制度になってしまっています。
市は、待機者解消に向けた目標を持つべきです。
今回の介護保険事業で整備される小規模型特養施設は、施設利用料はこれまで通りの1割負担ですが、全部個室となるため、入所に必要な居住費の自己負担分が大幅に増えることになります。これでは、わずかな年金しかない人はますます施設を利用しにくくなります。
日本共産党は、低所得者の人でも利用できる従来型の特養施設のベッドを増床するよう求めました。
数少なくない高齢者の方から、認定結果に納得ができないなど疑問の声が上がっています。
日本共産党はこれまで、認定結果と同時に認定につながる資料提供を本人に行うように求めてきたところです。
現在市は、介護認定に係る訪問調査結果や主治医の意見書内容については、本人の希望があれば閲覧、写しの交付を行っていますが、あまり知られていません。
大阪市では、訪問調査の際、報告書の控えをその場で渡すなどしています。枚方市でも4月から、訪問調査時に報告書写しを提供することになりました。
交野市でも、訪問調査の際には、調査報告書の写しが必要かどうかを本人に確認するなど、そして、その場で報告書の写しを提供すべきであると考えます。
また、今回のアンケートの中で、「訪問調査員の感受性、スキルの違いや文章能力で調査表の中身が変わってくる」とする回答がありました。市は、調査員が機械的でなく、利用者の立ち場で認定調査を進めるよう援助や指導など行うべきです。