― 年金者組合が要望書提出 ―
全日本年金者組合交野支部が、交野市に提出した要望書(要旨)は以下の通りです。
要望書(要旨)
交野市は、昨年「交野市第2次財政健全化計画」を提示され、2010年度から実施されようとしています。近年、我慢の限界を超えた国の「社会保障費抑制」政策は高齢者の生活を直撃しています。今回の「財政健全化計画案」は、いっそう高齢者の生活悪化に拍車をかけるものといわなければなりません。
「ゆうゆうバス運行」は、年間17万人の市民が利用していて、優れた外出支援の施策と喜んでいます。しかし、その事業を「見直す」という提示は、外出支援策を大きく後退させることとなり、高齢者や障害者・交通弱者の社会活動や参画を制約し、家庭内への「ひきこもり」を増大させる原因にもなります。
「高齢者のがん検診(70歳以上有料化)は、健診抑制に直結し、健診の目的である「早期発見」の必要性からも逆行するもので、高齢者の「いのち」に関わる問題でもあります。
「斎場使用料補助」は、もともと交野市には斎場がなく、現行の補助を受けても他市よりはるかに高い斎場使用料を市民は負担しています。斎場問題が近い将来解決する見通しがあるならまだしも、それがないままに補助金を廃止することは市民の負担を長期に渡り強いるもので、到底容認できるものではありません。また、核家族化がすすむなかで、高齢者は「せめて自分や配偶者の葬祭料は子どもたちに迷惑をかけたくない」と生活を切り詰め、つつましく暮らしています。高齢者の思いに背をむける「補助金廃止」と言わなければなりません。
交野市の財政が厳しい状況にあることは理解できます。しかし、自治体の役割は地方自治法にあるように「住民の安全・健康及び、福祉を保持する」ことにあります。
「交野市第2次財政健全化計画」にある①「ゆうゆうバスの台数削減と運行日の縮小」、②「70歳以上のがん検診の有料化」、③「斎場使用料補助の廃止」、の3項目について「計画案」を撤回し、是非とも現制度を維持・継続して頂くよう要望します。