[2010.10.26] -[議会報告]
重症化や死に至る危険もある感染症のヒブ・肺炎球菌に次いで、子宮頸がん予防ワクチンも昨年12月に承認されました。効果が期待されながらも接種費用が高額なため普及していません。命と健康を守るワクチン接種に市は助成を行なうよう中上議員が要求しました。
市は「ワクチンの有効性を認識」、医療費削減にもつながるワクチン接種に公費助成すべき。
【質問】子宮頸がん・ヒブ・肺炎球菌ワクチン接種の重要性と予防効果をどのように考えているのか。
【答弁】ワクチンの有効性、予防効果は認識している。子宮頸がんは、年間1万5千人以上が発症し死亡者は約3500人。20~30代の「出産世代」に発生するがんのため、社会的損失が大きいと言われている。ワクチンは、感染ウイルスの70%にあたるHPVを防止できると報告されている。
ヒブ・肺炎球菌の感染による髄膜炎で、年間5歳未満の子ども500~700人が発症し5%近くが死亡、20%程度に大きな後遺症が残っている。ワクチンが普及しているアメリカでは、患者数が95%以上減少している。
【質問】日本では、有効性が確認されているのに接種がすすまないのは高額な費用に問題がある。市は助成をすべきではないか。
【答弁】接種助成への市民要請が強いことや、高額な負担は承知している。(資料1)
厚労省のH23年予算概要には、「子宮頸がん予防事業」が盛り込まれている。(資料2)
また国は、子宮頸がん・ヒブ・肺炎球菌ワクチン接種の促進にむけ、緊急経済対策を閣議で決定している。(資料2)
このような、国の動向を注視し、助成を十分検討していきたい。
【要望】厚労省の「子宮頸がん予防事業」を活用し、中学1年生女子対象で接種した場合、市の支出額はわずか約290万円である。又、国は、ワクチン無料化にむけた補正予算をH22年度に計上する方針である。
公費助成が全国で広がっている中、国の動向待ちでなく、住民の福祉向上を図る自治体の責任を果たすべく、助成実施を求める。